住環境という考え方
「インテリア」という言葉を辞書で引くと「(1)建築物・部屋の内部空間。(2)室内装飾。(3)室内調度品。」とあります。
私たちは、インテリアという言葉から、室内を装飾することや、家具そのものをイメージしがちですが、INTERIOR(インテリア)という言葉は、本来「部屋の空間」そのものを指す言葉だということがいえるようです。
家具を配置すること。壁を飾ること=インテリアではなく、そうしたことによって、どういう空間が出来上がるのかということ…
同様に、利便性に富んだ意匠を施すというだけでなく、そのことによって、どれだけ過ごしやすい空間をつくるのかということ…
神崎は、そうした考え方に立って仕事に臨みたいということから、インテリア(エクステリア)、リフォームを担当する部署に「住環境事業部」という名前をつけることにしました。
同時に「人が生活する空間に意匠を凝らすこと」という業務指針を掲げ、住環境事業部発足以来「生活意匠」というロゴマークを掲げさせて仕事をさせていただいております。
自然の力を借りる/最大限に活かす
ORGANIC DESIGNING
装飾性が強くなり過ぎると使いづらくなる、力学的な無理もかさんで、耐久性においても問題が生じてくる…確かに、しなやかな木材は、私たちの意図に従って、加工によっては、ある程度の曲線、弧を描くデザインを受け入れてはくれますが、まっすぐに天を目指した樹に、そうした仕事をさせることは、やはり酷だということもできます。
一方、栗の木のように、どんなにシーズニングに時間と手間をかけても、暴れやすい(狂いを生じさせやすい)素材で家具をつくることはやはり、難しいことだと言わざるを得ない部分があります。
建築物にしろ、家具にしろ、その大半が直線で構成されたものであることには意味があります。同様に、先人たちが、家具の材料や建材に多く用いてきた木材にも、それらの素材が選ばれてきた理由があります。
杉は何に適しているのか、檜(ひのき)は、松は…
もちろん木材だけではありません。壁材に使用される土、鋼材、自然の恵みにさらに磨きをかけたような新素材…そのすべてに、治まるべき場所がある…
適材適所という言葉がありますが、それらを充分に心得た上で、お客様のご要望にお応えしたいと考えております。
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人の手のぬくもり/匠/技
We want to value work with the hand
素材を活かすということ。人間は、その方法論のすべてを言葉や数値で伝える術を知りません。
最近になって、名器といわれるバイオリンは、奏でられるたびに、木の繊維が一定の方向を向いていくということが、科学的に証明されました。しかし、なぜ、そうなるのか、そうした加工を施すことができたのかということに関しては、未だ謎のままです。
どんなに優れたコンピュータも、言葉や数値に置き換えることができなければ、そのレベルの仕事をすることはできません。今日のようにコンピュータ万能の時代になっても、私たちは、やはり、熟練の技能職の手業に頼るしかないという部分があるのです。
現在、大修理が行われている唐招提寺金堂ではありますが、1200年の間、いくつかの大震災に見舞われながらも,倒壊を免れてきた建物でもあります。
金堂は、大人の力であれば、たったひとりの力でも、あの巨体を揺るがすことができる、そういう構造になっています。いくつかの部材が組木されている「固定しない構造」だからだと言われていますが、このことによって、どの方向から地震波が来ても、そのエネルギーを揺れながら逃がしてしまうという免震の構造が担保されています。
なぜ、1200年も昔に、こうした構造を発想し、設計できたのか…これも、現在、まだ解明されていないことのひとつです。
もちろん、すべての伝統技法が、先端の工学技術を超えているわけではありませんが、大工仕事が、しばしば理論を超えた「正解」を出す事も事実です。
私たちは、そうしたことを大切にしながら、伝統技法に拠る大工仕事を真摯に見つめ、仕事に取り組んでいきたいと考えています。
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