建材部

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素材との対話

一見すると無機質な建材…もの言わぬ建材…しかし、木材、いや、石材でさえ、彼がどこから来たのか、どんな気候の中で育ってきたのか…慣れてくると、彼らは私たちに雄弁に語りかけてきてくれるものです。
工業生産品としてつくりだされた建材からも、原料となった鉱物たちの声が聞こえます。それを加工した多くの技能職の声も聴こえます。
この声を大切にしながら、ひとつひとつの仕事にあたっていきたい…これは私たちが、業務に従事するにあたり、最も大切にしていることであり、願いでもあります。

 
 

産地で育まれてきた「文化としての建材」

 

檜(ひのき)の産地といえば、まっさきに思い浮かぶのが木曾。杉といえば秋田、あるいは京都の北山…そんな名前が浮かびます。
 

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しかし、わが国の約70%は山林。良質の素材は名を知られた産地に限られたものではありません。どこの山に行っても、その山を大切に思う方がいらっしゃる限り、必ず良材、秀材はあるものです。
 
私どもは。そうした考え方に立って、銘木の産地に知己を得るだけでなく、絶えず、広範の産地にネットワークを張り、最新の情報に接するよう心がけております。
 
また、そうした産地から、たんに、モノとしての建材を調達するだけでなく、産地で積み重ねられてきた素材と人との関わりこそと移入したいと考え、素材に精通した現地の技能職のみなさんと交流を持ち、加工にあたっての留意点などをご教授願うようにしております。
 
(状況が許せば、そうした技能職のみなさんに現場までご出張いただき、建築作業に、直接参加していただくこともあります。)
 
たんに物理的な建材だけを仕入れるというだけでなく、文化としての建材をみなさまにご提供したい…私どもはそのように考えております。
 

安全性は、自然との対話から

60年代から70年代にかけて、わが国の家庭ではどこでも気にせず殺虫剤を撒いていたものです。農薬の使用についても、農家も消費者ももっと無査証で、私たちは、ワックスがかけられたきれいなリンゴを、丸かじりしていました。
 
ところが、90年代を過ぎる頃から、私たちは、急速に、食品添加物や化学的に合成された建材、薬剤などの弊害部分を知ることになります。そして、その一方で、例えば、檜(ひのき)に含まれているヒノキチオールなど、天然の素材にもともと含まれる殺菌作用のある物質の存在を知り、炭には、燃料としての用途だけでなく、いわゆるシックハウスに対する効果や、電磁波などの弊害を中和してくれる効能があることを知ることになります。
 
化学的な薬剤は、人の頭脳の中で構築されるものです。新しい化学式を導きだされるのは、研究室の中。そこに自然の存在はありません。
そして、このことこそが、ひとつの効能を求めて、大きな弊害をもたらす原因になったことを現在の私たちはよく知っています。
 
安全、安心の建材は、自然との対話から…
 
神崎では、みなさまに安心してご使用いただける建材は、まず、自然の薬効や、もともと、その素材が持っている性質を善用する工夫から始まると考えています。
 
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さらに循環型社会へ

 
木炭由来の防腐剤、防かび剤。また、古紙由来の断熱材などは、そうした自然を見つめ直す作業から産み出されたものです。
一般の方のDIY用のものとしても販売が盛んになってきた珪藻土由来の壁材は、すでに数社以上が、これを製品化するに至っています。

 

keisou_mado1.jpg例えば、ホタテ貝の貝殻をすりつぶしたものを原料につくられたチャフウォールという壁材などが、その代表格ということができますが、そうした自然素材に拠る建材には、従来の考え方では捨てられる運命にあったものも多く含まれています。
 
廃棄される運命にあったものが、また、新しい建物になってよみがえる…循環型社会の実現という意味でも多くの役割を持つものとして、私どもは、天然、自然建材のご活用をお薦めしています。
 
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この写真は、三重県尾鷲(おわせ)市にある「有限会社小川耕太郎∞百合子社」さん製「未晒し蜜ロウワックス」のリーフレットの表紙です。
もともと小川耕太郎さんは製材業を営んでおられましたが、ある年の熊野祭りの折に購入された中村養蜂場のハチミツの味に、妻の百合子さんが感嘆されたことをきっかけに、養蜂家の中村さんとの交流が始まり、その出会いから産み出されたのが、この「未晒し蜜ロウワックス」なのだそうです。
蜜蝋とエゴマ油をブレンドする方法を考案されたのは耕太郎さん。このブレンドが考案されたことで、伝統的な素材を用いながらも、現代的な用途にも適したワックスが出来上がったとの評価を受けています。

肌に触れても、あるいは口に含んでしまったとしても、安心な天然素材。しかも、なんともいえぬ「温もり」を感じるワックス…
私どもも自信をもってお薦めできる逸品です。

職人さんの眼/先端の科学

建築用に使用されるセメントを、正確にはポルトランド・セメントと総称します(現在は、それを基に、様々な工夫を施されたものが多用されています)。
 
石灰石を主体に、いくつかの鉱物を混ぜ合わせ、このポルトランド・セメントという建材を発明したのは、19世紀のイギリスで腕をふるっていたレンガ職人 Joseph Aspdinだとされています。
つまり、いまや超高層のビルにも欠かせぬ素材となったセメントも、街場で活躍していた職人さんが考えだしたものだということです。
 
セメントに限らず、建材には、こうした「街場の職人さん」の意見などから産み出されたり、改良されたりしているものがたくさんあります。もちろん、工具などについても、こうした事例はたくさんあります。
 
耐震性などに優れた新しい工法など、大学の研究室で産み出されるものと、現場の職人さんたちの声。その接点になれるように、私たちは、種々の建材たちと向き合っていきたいと思っています。

 

自然への感謝を忘れずに

コンクリートは、セメント、水、砂、砂利などの混合物です。主成分はセメントになりますが、これも石灰石や粘土、ケイ石などの混合物。つまり、そのすべてが、地球に由来するものです。
コンクリートというと、いかにも人工的なものに思われるかもしれませんが、やはり、大地からの賜りもの。私たちは、そのことを忘れずにいなければならないと考えています。
単純に造っては壊すを繰り返す時代を卒業し、持続性を考え、循環性を考えて仕事を進めていくことが必要であると思っています。
 
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